イラストレーターのアトリエノート

イラストレーター城谷俊也のブログ。水彩画イラストで描いた作品や仕事実績をご紹介!

むずかしい内容をイラスト化した実例

むずかしい説明をイラスト化
■サイバーフィジカルシステムって、なに??
CPS(サイバーフィジカルシステム)って、聞き慣れない言葉ですね〜
情報技術関連の専門用語なのですが…

「現実の世界にあるデータをセンサー等で集め、サイバー空間でデータ処理を行い、
様々な問題の解決するシステム」だそうです。。


この内容を絵にするのが今回のお仕事でした。
国立情報学研究所の発行している機関誌『NII Today』の表紙に使うイラストレーションです。

■むずかしい状況をわかりやすく説明するには…
この絵で言えば、

まず、温室があってその中の温度が高くなっちゃったんで
お花が枯れそうになってます。

温度計のセンサーは「室温は今◯◯度っス!」っていう
データをサイバー空間にあげます。

サイバー空間では、◯◯度を検証して
「こりゃ、温度高過ぎ!もっと下げろや〜!」と指令の電話を
現実世界にかけます。

すると、「これはいかん」と天窓を開けて換気して室温を下げる。

ここまでの流れがワンセット。

かたや、室温だけじゃなく水量も少なくなって花がヤバい!

水量計のセンサーは「水量が減ってるわよ〜」と指令を
サイバー空間に送る。

サイバー空間では、その量のデータを分析して
「もっと水をやらにゃいかん!という指令の電話を現実世界にかけます。

すると「やべ!」とばかりにバルブをまわして
天上から水のシャワーを浴びせ、お花に水をあげます。

この2つの流れを一枚の絵の中に盛り込むという
『え〜〜〜〜!!』っと言いたくなるような依頼でした。

■パズルを解くように
その上、機関誌の表紙用ですから絵面的にも
それなりに見えるものでなくてはいけません。

描かなくてはいけない要素がはっきりしているので
どのように描くかだけの問題です。
でも、このくらい制約の強い中で絵をまとめるのは
なかなか骨が折れます。

見やすい構図のなかに様々な要素をわかりやすくバランスよく
配置することは、細かいパズル解いているかのようです。

ロボットの位置、花の位置。シャワーの位置や
そこから出る水滴との位置関係。

上と下の世界の色や形のバランス。
ふきだしの位置はロボットとの位置関係はもとより
全体の構図とのバランスも取れていなくてはいけません。
横にずれてしまったり変な場所が空いてしまってはいけません。

とにかく、ここの要素を大きくしたり小さくしたり
上にずらしたり下におろしたり…

色だって、薄くしたり濃くしたり
ぼかしたり影をつけたり…

様々な試行錯誤で組み上げました。

この発注者は、情報学研究所の教授なのですが
苦労の甲斐あって、その方にもご満足頂ける
イラストレーションに仕上がりホッとしました。

イラストレーションは、美しく楽しく仕上げる事は当然ですが
発注者の言いたい事をわかりやすく表現する事も
とても重要だと思います。

様々な要素をしっかりと理解して、画面の中に美しく再構築することは
イラストレーターに求められる大事なスキルのひとつなんですね。




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