イラストレーターのアトリエノート

イラストレーター城谷俊也のブログ。水彩画イラストで描いた作品や仕事実績をご紹介!

修正に向き合う 〜イメージをどう伝えるか〜

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水彩画のディテール

■リーフレットのイラストレーション
先日、とあるリーフレットのお仕事で色んな種類の
花や植物を描かせて頂く機会がありました。

私のサイトにあった過去の花束や果物の画像をもとに
制作会社がクライアントにプレゼンテーションを行って頂きました。
制作会社のデザイナーとクライアントの担当者の方との意向の食い違いや
方向性の変更など二転三転する中、ようやく入稿にこぎ着けた訳ですが
そのやり取りの中で出たお話です。

■透明水彩画の特徴
透明水彩画の特徴として、絵の具を水で薄く溶いて塗り
乾燥させると塗面の輪郭が立ち上がってきます。
実線でアウトラインを引いてていなくても、この立ち上がりが
あるためメリハリがついたり対象に立体感が出てきたりします。
いわば水彩画を描く上での最大の利点ともいうべきポイントです。

■イメージのギャップ
しかし今回この輪郭線の立ち上がりが、『堅くて痛いイメージがする』との
指摘をクライアント・担当者様から頂きました。
対象が女性向きの商品だったので、柔らかさを必要とした所以だそうです。

今まで、自分の描く水彩画に付いて「柔らかく雰囲気のある…」ものとして
アピールしていたので、少なからずショックを受けました。

『そうか、そんな風にとらえられる事もあるのか…』

私は、水しみや輪郭の立ち上がりは作品の最大の個性として
強調するように心がけていましたが、見方によってはそれが
邪魔になることがあった訳です。

改めて、人の感じるイメージの振り幅の大きさを実感し
大変勉強になりました。

■デジタルだから可能な修正
昔のように一枚の透明水彩画でイラストを仕上げていたら
そうしたイメージの調整は不可能でした。しかし、今日のデジタル加工の
技術を駆使すれば、微妙なニュアンスまで補正する事が出来ます。
勿論簡単な作業ではありませんが、透明水彩画としての必要なテイストを
残しながら邪魔になるテイストを削っていく地道なレタッチ作業を試みました。

自然の成り立ちから生まれるテイストは、確かに美しいのですが
イラストレーションは、ご依頼を頂いた方の意向を
反映できなければ意味がありません。
クライアントの表現したいイメージやメッセージを
いかにカタチにするかが、イラストレーターに課せられた仕事です。


■アナログ調のメリットとデメリット
アナログ調のイラストは、好き嫌いが分かれる側面があると思いますが
強いインパクトや味わいが武器になる場合もあると思います。

つねに冷静に第三者が感じ取れるイメージを客観視しながら
制作に向き合う必要があると感じました。

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