イラストレーターのアトリエノート

イラストレーター城谷俊也のブログ。水彩画イラストで描いた作品や仕事実績をご紹介!

神津島 『水配り伝説』を描く

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七島の神集いて 

天上の山に降り立つ神の舟 

宝命の水を分け配る 

人の御魂をうるおし 

和らぎの世にせしめる


神集水配伝説
『神集(こうづ)水配りの図』
(上記の文章と絵に描かれた内容は、伝説からイメージした作者の創作です)


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太古の昔、事代主命(ことしろぬしのみこと)という神様が、
伊豆七島を作るために神々を集め相談をする拠点にしたのが
この神津島とのこと。昔は、『神集島』と書かれていたそうです。

神々は、島の中央にそびえる天上山に集まり七島に水を分ける会議を
行ったという『水配り伝説』が、この島には残ります。

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■神津島の旅
今年の秋の終わりの頃、この島をはじめて訪れました。
神津島は、一村一集落で2000人足らずの人々が暮らす小さな島です。

島にある信号はたった一つ。それも子供たちの教育のために
備え付けられているとの事です。もちろんコンビニもファストフードも
ファミレスもありません。でも小さな商店は沢山あり、思いのほか
品物は充実していて、寂れた感じはひとつもありません。
都会のようにありとあらゆるモノであふれているような感はありませんが
必要なものが必要な分だけ、ちゃんと備わっているという感じです。

芝生の上で転げ回って遊ぶ沢山の子供たちや
若いお母さんにも頻繁に出会う、活気のある村です。
旅の途中で出会う人々は、皆親しみやすく色んな話が楽しめます。
親切すぎず素っ気なさすぎず、いい感じの距離感で接してくれます。

なんだか懐かしい気持ちにさせてくれる不思議な島、神津島。
そのゆったりとした時間の流れが、心地よい癒しを与えてくれます。

■神聖な山『天上山』
島の中央にそびえる天上山は、標高572メートルの低山にも関わらず
北アルプスに登ったような景観だと言われています。
昔から島民は、この山を霊山として信仰しているという事です。
ゴツゴツした岩の砂漠のような光景が続いたかと思えば
様々な高山植物が見られたり、バームクーヘンのような
太古の地層を眺められたりと、何とも変化に富んだ景観は
トレッキングをする者の目を楽しませてくれます。

■龍王が祀られる不動池
それら中で特に興味を引かれたのは、山頂にある
『不動池』というハートの形をした池でした。
この池の中央は小さな島のようになっており、その中の祠には
石の竜王とクラカラ剣が祀られている、とありました。
池のすぐ近くに不動明王が祀られている事から
クラカラ剣とは不動明王が右手に持つ龍が巻き付いた剣、
『倶利伽羅剣(くりからけん)』の事ではないでしょうか?
三つの煩悩を払う知恵の利剣と言われています。

その昔、この池の中央にある小さな島の祠を覗いた漁師は
目が潰れてしまったという言い伝えもある場所で
今は、立ち入り禁止とされています。
古くは、雨乞いの祭事が執り行われた場所ともありました。
ミステリアスな場所ではありますが、私が訪れたときには清々しくも
神聖な雰囲気に包まれた、気持ちのいい場所に感じられました。
誤解を恐れずに言えば、もしかしたらここは
すごいパワースポットなのではないか?と思ったほどです。

2日間をかけて回った神津島の旅でしたが、豊かな自然と
穏やかな時間に包まれたこの島が、私はとても好きになりました。
つきなみな言い方ではありますが、忘れかけたものを取り戻せる、
そんな感じの場所でした。


■そんな訳で、絵を描いてみました
島に伝わる『水配り伝説』のイメージを広げ
神様の乗る船が島に降り立ち、水を分配する光景を描いてみました。
神の船は、龍宮城をイメージして描きました。
山頂にある不動池に祀られた『石の龍王』とのつながりから発想しました。

山頂から船に向かって上る龍と剣は『クラカラ剣』
船を取り巻く七つの玉は、伊豆七島の神々を象徴します。

素晴らしい旅を与えてくれた、神津島の神様に
心よりの感謝を込めて、神々しく鮮やかに
命の水を配り与える、ありがたい光景を描いてみました。

■『目の正月』展を開催します。

こちらの作品は、来る1月9日から吉祥寺 ギャラリー
フェイス トゥ フェイス にて行われる企画展『目の正月』展に出品致します。

詳細は、下記のリンクをご覧下さい。

目の正月展DM


ギャラリー フェイストゥフェイス HP



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